2023年の干支は兎です
兎は縄文時代に貝塚から骨が出土したり
古事記の「因幡の白兎」などに登場することから
古来より日本人にはなじみの深い動物です
歴史が長いという事は
それだけ言葉が沢山あるという事です
12年に一回の干支ですから
この際に是非「兎」にまつわる言葉を覚えておきましょう!
【2023年の干支 うさぎ】 ―「兎」が使われている趣のある大和言葉、慣用句、ことわざまとめ―
露なめ(つゆなめ)
子ウサギの別名
大和言葉
子ウサギは草葉につく露をなめて育つと考えられていたことから
露ねぶり、露結耳(つゆむすびみみ)ともいう
脱兎の勢い(だっとのいきおい)
逃げる兎のように素早い事
猛烈な速さ
「あ……」
とよろめく隙に、男は脱兎の勢いで裏手へ駈けだした。「剣難女難」 吉川英治
兎の逆立ち(うさぎのさかだち)
ウサギは耳が長いので
もし逆立ちしたら耳が地面に当たって痛いはず
という事から
耳が痛い
人の話す批判の内容が自分にも当てはまって聞くのがつらい
という意味になります
場合によっては、競合の成功例を伝えるなど、顧客にとって耳が痛いこと、聞きたくないようなことを伝える役割も担わなくてはなりません。
Forbes Japan 2022/9/27
兎角亀毛(とかくきもう)
亀の甲羅に毛が生えたり
兎に角が生えたりしない事から
存在しないもののたとえ
実在するはずのないことのたとえ
亀毛兎角とも
兎に角(とにかく)は
「とかく」の当て字「兎角」を真似た当て字で
兎角亀毛が語源
兎角亀毛、兎角、兎に角の意味に関連性はありません
「兎に角」は芥川龍之介が多用したことで一気に広まりました
兎に角、あの男の不評判は、どちらの方に伺ひましてもさう云ふ調子ばかりでございます。
「地獄變」芥川龍之介
【同義語】
烏白馬角(うはくばかく)
=「鳥白」は頭の色が白い鳥、「馬角」は角の生えている馬
塩香風色(えんこうふうしょく)
=「塩香」は香りのある塩、「風色」は色のついた風
【類義語】
兎の角論(うさぎのつのろん)
=根拠のない問題について語る不毛な議論の事
占子のうさうさ(しめこのうさうさ)
物事が思い通りにすすむこと
上手く行ったときにしゃれていう言葉
「しめしめ」と同義
うまくいった=「しめた」に、うさぎを「締める」をかけた
『占め占め、占め子の兎だ……』とルパンは驚喜して雀躍した。
「水晶の栓」モーリス・ルブラン
=占子の兎(しめこのうさぎ)とも
占め子(しめこ)はうさぎ、
兎を飼う箱の意味でも使われる
大和言葉
玉兎(ぎょくと/たまうさぎ)
月にウサギがすむという伝説から
【同義語】
銀兎(ぎんと)・兎影(とえい)・霊兎(れいと)
【対義語】
金烏(きんう)
太陽住むという伝説上の三本足のカラス
そのまま太陽の異名となっている
月と太陽が対であることから
兎波を走る(うさぎなみをはしる)
波のある水面に月の光がうつっているさまの例え
波が白く輝いてウサギが走っているようにみえることから
兎に祭文(うさぎにさいもん)
ウサギに神仏への祈りをささげても
意味のないことの例え
馬の耳に念仏と同義
獅子は兎を撃つに全力を用う(ししはうさぎをうつにぜんりょくをもちう)
実力のあるものは
小さなことにも手を抜かず何事にも全力で向かうということ
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