三が日も終わり
4日から仕事始めの人も多いと思います
お正月から日常へ
今日はそんな節目の1月4日にぴったりな言葉をまとめました
【1年が動き出す日 1月4日】 ―季語でみる心新たに1年が始まる日―
仕事始(しごとはじめ)
新年になってはじめて自分の仕事を始める事
普段と同様に仕事をすることもあるが
多くの場合は儀式的に仕事をほんの少し行って
後は休むことが多かった
仕事始めの日は暦によってまちまち
仕事始とて人に会ふばかりなり
大橋越央子
季語(冬)-仕事始
鏡開(かがみびらき)
お正月に神様に供えた鏡餅を割って食べる事
4日、6日、11日、20日に行われることが多い
鏡開けは刃物で切ることを忌み
手か槌で割り、「ひらく」という
鏡餅はまるい形で鏡に似ているから
「鏡」餅という
毎年一月の四日にはお鏡開きといって、お稽古に来る子供ばかりを座敷に集めて、翁が小豆雑煮(ぜんざいのようなもの)を振舞った。それがトテモ美味しくて熱いので、喰っている子供連は一人残らず鼻汁を垂らしたのをススリ上げススリ上げしていた。
翁はニコニコと眺めていた。「梅津只圓翁伝」夢野久作
季語(新年)-鏡開・鏡割・お供へくづし・鏡餅・餅鏡(もちひ)
福沸(ふくわかし)
三が日神様に供えた備えた餅と菜を雑煮やお粥にしたもの
福鍋(ふくなべ)ともいう
または元日の未明に汲んだ若水を沸かす事
福鍋に入るゝ菜の青よかりけり
井上猴々
季語(新年)―福沸・福鍋
俎始(まないたはじめ)
今年初めてまな板を使う事
正月の三が日はできるだけお節料理を食べて
炊事をしないようにします
三が日しっかり休めた人は
4日から炊事をすることになるので
俎始となります
しかしなんだかんだで
主婦は雑煮などの支度でまな板や包丁を使いますので
すでに俎始は済ませている人も多いかもしれません
ちなみに「俎(まないた)」は「肉」+「台」を意味し
中国で「肉や魚を積みかさねる台」が語源です
季語(新年)―俎始・庖丁始
ねずみ
「ねずみ」は正月には忌み言葉とされています
正月なので「寝」という語を忌むとか理由は諸説あります
その為正月三が日はねずみの事を
嫁が君(よめがきみ)、嫁御(よめご)、嫁殿(よめどの)、嫁ごぜ(よめごぜ)、嫁じょ(よめじょ)、よもの、夜の人
など様々な呼び方で「ねずみ」という語を避けます
またネズミは大黒様の使いとして
正月にもてなすところもあります
ただ、その忌言葉も正月三が日までなので
4日からはいつも通り「ねずみ」と呼んでも
気にする人もいなくなります
猫をヨモという県があり狐をヨモという県がある。鼠を「嫁が君」というのも、或はヨモの転訛かも知れぬ。雀をヨム鳥という処もある。
「どら猫観察記」柳田國男
季語(新年)― 君が嫁
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