【ジブリ】

【ジブリの台詞で語彙力向上】もののけ姫でみる豊かで美しい表現15選

 

金曜ロードショーなどTV放送される

スタジオジブリの代表作『もののけ姫』

 

 

何度も見すぎて台詞覚えちゃっているよ

という人も多いのではないでしょうか

 

 

そんな皆に馴染みのあるもののけ姫ですが

じっくり台詞を堪能すると

美しい表現で溢れています

  

  

 

今回はもののけ姫の台詞の中から

美しく豊かな表現に溢れるセリフを15選ピックアップしました

 

 

台詞の順序はストーリー順となっています

 

 

 

 

目次
  1. アシタカ「押しとおる!邪魔するな!」
  2. 女商人「なんだいこりゃ?お足じゃないじゃないか。お足がなきゃ米を返しな!」
  3. ジコ坊「まことに人の心のすさむこと麻のごとしだ」
  4. ジコ坊「ほう、みやびな椀だな。」
  5. エボシ「旅のおかたゆるりと休まれよ」
  6. 町の女「べにもさす?」
  7. 働く人「怖や怖や(こわやこわや)。エボシさまは国崩しをなさる気だ」
  8. 働く人「エボシさま、首尾はいかがでしょうや?」
  9. エボシ「さかしらにわずかな不運を見せびらかすな。その右腕切り落としてやる」
  10. ジコ坊「ディダラボッチはシシ神の夜の姿だ。いまに夜から昼の姿に変わる。そこがシシ神のすみかだ。おおっ、消えるぞ。あそこだ!」
  11. ジコ坊「なんともおびただしい数だな。ありゃあこの森のもんじゃねぇ。それぞれいずくかの山の名のある主だ。むっ。あれは?鎮西(ちんぜい)の乙事主(おっことぬし)だっ!」
  12. アシタカ「女たちが上の曲輪に立てこもって頑張っている。今ならまだ間に合う」
  13. ジコ坊「へへ…ジバシリのわざだ。おぞましいものよ」
  14. 乙事主「もどってきた!黄泉の国から戦士たちが帰ってきた」
  15. エボシ「ざまあない。私が山犬の背で運ばれ生き残ってしまった。礼を言おう、誰かアシタカを迎えに行っておくれ。みんなはじめからやり直しだ。ここをいい村にしよう」

アシタカ「押しとおる!邪魔するな!」

 

 

【押し通る】

 

 
無理やり通るの意味

 

 

「押す」には文字通り押すという意味の他に
無理やり自分の意思を通す
という意味で使われることがあります

 

例:押し入り強盗

  

  

 

女商人「なんだいこりゃ?お足じゃないじゃないか。お足がなきゃ米を返しな!」

 

 

【お足】おあし

 

 

金銭の事

 

 

お金はまるで人が足で歩くように世の中に流通する様子から

 

 

 

ジコ坊「まことに人の心のすさむこと麻のごとしだ」

 

 

【荒む】すさむ

 

 

気持ちや生活などが荒れて、潤いやこまやかさが亡くなる事

 

 

大和言葉

 

 

全体としての意味は

「本当に人の心が麻糸が乱れもつれるように乱れている」

 

 

ジコ坊「ほう、みやびな椀だな。」

 

 

【雅】みやび

 

 

上品で優美、洗練されていて風流な事

 

 

もともと宮廷を意味する「宮」に「ぶ」をつけて
「宮ぶ」=宮廷風、都会風という意味で使われました

 

 

  

 

 

 

エボシ「旅のおかたゆるりと休まれよ」

 

 

【ゆるり】

 

 

ゆっくりの古風な言い方

 

 

大和言葉

 

 

追々ゆるりと話す積だが、先づ大体の事を呑み込んで置いて貰はうと云つて、夫から教育の精神について長い御談義を聞かした。

夏目漱石「坊ちゃん」

 

 

 

町の女「べにもさす?」

 

 

【紅を差す】べにをさす

 

 

頬紅や口紅を付けて化粧する意味

 

 

口紅をつけるのに薬指を用いたことから
薬指の事を「紅差し指」ともいう

 

 

 

働く人「怖や怖や(こわやこわや)。エボシさまは国崩しをなさる気だ」

 

 

【国崩し】くにくずし

 

 

元々は歌舞伎における悪役
お家騒動を手引きして国家を転覆させることで国を自らものにしようとする大悪党の事

  

 

 

 

ここでは国家を転覆させるという意味

 

  

全体の意味は

「こわいこわい。エボシ様は国家を転覆させるおつもりだ」

 

 

働く人「エボシさま、首尾はいかがでしょうや?」

 

 

【首尾】しゅび

 

 

①初めから終わりまで、という意味と
②都合、具合という意味がある

 

 

この文脈では②の意味

 

 

鉄砲を放ったエボシに鉄砲を調整している人が
「具合はどうですか?」と聞いています

 

 

吾輩は前足に力を込めて、やっとばかり棚の上に飛び上がろうとした。前足だけは首尾よく棚の縁にかかったが後足は宙にもがいている。

夏目漱石「吾輩は猫である」

 

  

 

 

エボシ「さかしらにわずかな不運を見せびらかすな。その右腕切り落としてやる」

 

 

【賢しらに】さかしらに

 

 

いかにも賢そうに振舞う様子
利口ぶって差し出がましい口をきいたり
出しゃばったりする様にもつかう

 

 

大和言葉

 

 

ジコ坊「ディダラボッチはシシ神の夜の姿だ。いまに夜から昼の姿に変わる。そこがシシ神のすみかだ。おおっ、消えるぞ。あそこだ!」

  

  

【ディダラボッチ】

 

 

日本各地で伝承される巨人

ダイダラボッチの別名

 

 

地名に残っているところも多く
東京都世田谷にある地名「代田」(だいた)
さいたま市の「太田窪」(だいたくぼ)は
ダイダラボッチの足跡に由来する

 

 

他にも静岡市のだいらぼう山頂には150mほどのくぼみがあり、ダイダラボッチが琵琶湖から富士山へ土を運ぶ途中に左足を置いた跡との伝承があったりする

 

 

【ダイダラボッチ】引用:wikipedia

 

 

 

ジコ坊「なんともおびただしい数だな。ありゃあこの森のもんじゃねぇ。それぞれいずくかの山の名のある主だ。むっ。あれは?鎮西(ちんぜい)の乙事主(おっことぬし)だっ!」

 

 

【鎮西】ちんぜい

  

 

  

西海道(さいかいどう)の別名
現在の九州地方

 

 

古代日本の律冷制における広域地方行政区画である
五機七道という分類の1地域

 

 

【五機七道】

 

 

 

アシタカ「女たちが上の曲輪に立てこもって頑張っている。今ならまだ間に合う」

 

 

【曲輪】くるわ

 

 

白の内外を土塁、石垣、堀などで分けた区域の名称
郭とも

 

 

多数の曲輪で構成された中世山城 引用:wikipedia

曲輪の一番の目的は
敵の侵入を防ぐ防御の為

 

 

エボシの「たたら場」が

ただの製鉄所というだけでなく
防衛的な側面も考えて作られていた

という事がわかります

 

 

ジコ坊「へへ…ジバシリのわざだ。おぞましいものよ」

 

 

【悍ましい】おぞましい

 

 

ぞっとするほど嫌な感じがするという意味

 

 

「おぞ」は恐ろしいという意味の古語「おぞし」より

 

 

大和言葉

 

 

おぞましい想像が一隊の地獄の神のように襲いきたって、頭脳の壁に激しく押し寄せることもあるものである。

ビクトル・ユーゴー「レ・ミゼラブル」

 

 

 

乙事主「もどってきた!黄泉の国から戦士たちが帰ってきた」

 

 

【黄泉の国】よみのくに

 

 

地下の死者の世界

 

 

大和言葉「ヨミ」に漢語の「黄泉」をあてたもの

漢語での黄泉は「地下の泉」を意味し
それが転じて「地下の死者の世界」の意味となった

 

【黄泉の国】引用:神社本庁

 
 

エボシ「ざまあない。私が山犬の背で運ばれ生き残ってしまった。礼を言おう、誰かアシタカを迎えに行っておくれ。みんなはじめからやり直しだ。ここをいい村にしよう」

  

 

【ざまあない】

 

 

「さま(様)は無い」の砕けた言い方

 

 

体裁が悪い。みっともないの意味

 

 

 

しりとり先生
しりとり先生
以上となります。ここで出てきた単語を理解してもう一度見ると、より深くもののけ姫を楽しめるのではないでしょうか♪🐱